理系大学生なら絶対覚えておくべきWordの数式のショートカット

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理系の大学生は毎週のように実験レポートに追われます。僕もそのうちの一人であります。

レポートを書く際に利用しているのはMicrosoft OfficeのWordです。つい最近MacにもWordを入れました。

導入した記事はこちらです。

Office for Macを購入!ダウンロード版で簡単にインストール出来た!
大学入学時に購入してもらったWindowsのPCは、Macを購入して以来、Office製品を使用するためのものだけの機械と化していました。 しかし、Macを日頃から使用していると、どうもWindowsのパソコンは重くなってしまって、使うのが...

さて、理系大学生の人はご存知だと思いますが、レポートには文章だけでなく、数式も書いていきます。数式はとても入力するのが面倒でした。

そこで、数式を簡単に入力出来るショートカットがないかGoogle先生にお伺いを立てたところ、あっさり出てきました。(2年間知らぬままでレポートを書き続けていた衝撃)

今回は、Wordに関する目から鱗の数式のショートカットを、図を交えて解説していきます。理系大学生は絶対に覚えておくべき内容です。

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今回紹介する数式一覧

以下に今回紹介する数式一覧を表示しておきます。

上付き文字

Skitched 20130807 002521
▲x^3と入力するとそのままですが、

Skitched 20130807 002557
▲=を付け足すと、自動で上付き文字に変換されます。

つまり、数式エディタ上で決まったキーを入力すると、自動で変換してくれる機能がWordには備わっているということです。

このような感じでどんどん紹介していきます。

 

下付き文字

Microsoft Word 2
▲a_nと入力すると、

Microsoft Word 6
▲下付き文字になります。

分数

Microsoft Word 4
▲y/zと入力すると、

Microsoft Word 5
▲分数になります。

積分(インテグラル)

Microsoft Word 7
▲¥int␣I¥dd␣tを入力すると、(␣は半角スペース)

Microsoft Word 8
▲積分が入力出来ます。

特殊文字ω(小文字オメガ)

特殊文字も通常だといちいち選択するのは面倒くさいですね。小文字のオメガは
Microsoft Word 9
▲¥omega␣と入力すると、(␣は半角スペース)

Microsoft Word 10
▲なんとωに変化します。

円周率π

Microsoft Word 11
▲¥pi␣と入力すると、(␣は半角スペース)

Microsoft Word 12
▲πに変換されます。

→(右矢印)

極限を考える時に→を使います。「やじるし」と変換するよりも以下のショートカットの方が速く入力出来ます。

Microsoft Word 13
▲->と入力すると、

Microsoft Word 14
▲くっついて右矢印になります。

√(ルート)

Microsoft Word 16
▲¥sqrt␣nを入力すると、(␣は半角スペース)

Microsoft Word 17
▲ルートnが入力されます。

Σ(シグマ)

Microsoft Word 18
▲¥sum␣_(n=0)^N␣a_nと入力すると、(␣は半角スペース)

Microsoft Word 19
▲綺麗なシグマ記号が入力出来ます。上付き/下付き文字の記号はシグマでも使えるんですね。

追記 2013/06/30

方程式の{

Skitched 20130630 214231
▲¥eqarray␣(&a+3&b=1@44&a+&b=1)@¥close␣␣と入力すると、(␣は半角スペース)

Skitched 20130630 214105

▲整った方程式を入力できます。

Skitched 20130630 214436
▲もしも変数a,bの前に&を入れないと、少しずれてしまいます。

行列( )

Skitched 20130630 215040

▲(¥matrix␣(1&2&3@4&5&6@7&8%9)␣)␣と入力すると、(␣は半角スペース)

Skitched 20130630 214947

▲行列を入力できました。

行列(省略形を含む場合)

行列は対称な中身の場合もあります。そんな時に覚えておきたい方法です。

Skitched 20130630 220150

▲X=(¥matrix␣(1&x_11␣&¥cdots␣x_p1␣@¥vdots␣&¥vdots␣&¥vdots␣&¥vdots␣@1&x_1n␣¥cdots␣&x_pn␣)␣)␣と入力すると、(␣は半角スペース)

Skitched 20130630 220314

▲こんな省略している行列を書くことが出来ます。なお、横3点ダッシュは、¥cdotsで表示でき、縦3点ダッシュは、¥vdotsで表示できます。

もっと大きな規模で行列を書きたい時には、斜め3点ダッシュが必要になるかもしれません。そんな時でも大丈夫。斜め3点ダッシュも用意されています。

Skitched 20130630 221348
▲それぞれ、¥rddotsと¥ddotsで表示できます。rは右(right)のrと考えて、右肩上がりのと覚えましょう。

(追記 2013/06/30 はここまで)

追記 (2013/11/02)

無限大(∞)

word
▲¥infty␣と入力すると、(␣は半角スペース)

word
▲∞が表示されます。意外と使用します。

オングストローム(Å)

オングストロームは、格子定数aの単位としてよく出てきます。分野は物性です。

word
▲command+Iを押して斜体じゃない入力方式にしてから、A¥above␣¥circ␣␣と押すと、(␣は半角スペース)

Word
▲立派なÅを生成できました。最初のcommand+Iを省いてしまうと、Aが斜めになってぎこちないです。

両矢印 ⇔

word
▲¥Leftrightarrow␣と入力すると、(␣は半角スペース、最初のLは大文字に注意。)

word
▲両矢印を入力できます。

また、最初のLを小文字のlにすると、

word
▲一本の両矢印になります。数式の書き換えは2本の両矢印を使用しているので、こちらの出番はありません。

(追記 2013/11/02 はここまで)

応用編

実際にレポートに書く時の数式はもっと複雑なので、具体例を示しておきましょう。
Microsoft Word 15
▲こんな複雑な数式でも、H(s)=(¥omega␣_0/Q)s/(s^2+¥omega␣_0/Q@s+¥omega_0^2)␣と入力すればOKです。(␣は半角スペース)
(2013/11/10 分母のQが抜けていたのを修正。)

ポイントとしては、

  • 分数が複数項ある場合は、括弧でくくる
  • 上付き文字&下付き文字混合も可能

の2つです。

打鍵する回数は当然多いですが、カーソルで選択するよりははるかに楽です。

まとめ

面倒くさい数式でも、キーボードだけで入力出来ることを知って、もっと早く知っておきたかったと思いましたが、今後はショートカットを利用することで、今までより3倍4倍早く入力が出来ると思います。

特殊文字や他の数式のショートカットも大体はあると思うので、必要になったら適宜調べて身につけていこうと思います。一度に覚えるのは大変ですからね。でも、Wordの数式にショートカットが使えることは覚えておきましょう。

こういったショートカットは大学で習った覚えがありませんが、理系大学生が知っておくべき知識であることは間違いありません。

コマンド一覧(追記、2014年6月22日)

レポートで出てきた記号、コマンドについては、以下にまとめておきました。(␣は半角スペースです。)

記号 読み方・意味 コマンド
hbar エイチバー・換算プランク定数 ¥hbar
ω オメガ(小文字)・周波数 ¥omega
Ω オメガ(大文字)・抵抗 ¥Omega
λ ラムダ・波長 ¥lambda
π パイ・円周率 ¥pi
ν ニュー・周波数 ¥nu
δ デルタ(小文字) ¥delta
Δ デルタ(大文字) ¥Delta
φ ファイ(小文字) ¥phi
Φ ファイ(大文字) ¥Phi
θ シータ(小文字)・角度 ¥theta
Θ シータ(大文字)・角度 ¥Theta
α アルファ ¥alpha
β ベータ ¥beta
γ ガンマ(小文字) ¥gamma
Γ ガンマ(大文字) ¥Gamma
τ タウ ¥tau
μ ミュー ¥mu
η イータ ¥eta
ρ ロー ¥rho
σ シグマ ¥sigma
ζ ゼータ ¥zeta
ξ グザイ ¥xi
Skitched 20140622 011339 イプシロン ¥varepsilon
epsilon イプシロン ¥epsilon
ラウンド・偏微分 ¥partial
ルート ¥sqrt
インテグラル・積分 ¥int
比例 ¥propto
overline バー・否定 ¥overline␣A
ドット・内積 ¥cdot
無限大 ¥infty
lognature 自然対数 ¥in␣x

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コメント

  1. JK より:

    wordの数式、便利そうです。
    ところで、応用編に記載している例の式は、分母の中のQの記述が無いのでは?

  2. nasimeya より:

    > wordの数式、便利そうです。
    > ところで、応用編に記載している例の式は、分母の中のQの記述が無いのでは?
    指摘ありがとうございます。確かに分母の中のQがありませんでした。修正しておきました。

  3. ケロ より:

    ご存知かとは思いますが、
    数式欄の挿入にもショートカットがあるので、
    一緒に覚えておきたいですね。

  4. 匿名 より:

    左下付添字ってどうやるんですか?

  5. 匿名 より:

    これは便利ですね、役に立ちました。ありがとうございます。
    あと、総乗のΠがありませんね。πの大文字であることから¥Piであることはすぐに分かりますが。

  6. tom より:

    数式オートコレクト便利ですよね,いつも使っています.
    オプションの中にある数式オートコレクトの設定で,自作のコマンドを作成できるようになっています.こちらも便利ですので,ぜひお試しあれ.
    自分は,ギリシャ文字を対応するアルファベットで打てるようにしたくて,「\\a」でalpha,「\\b」でbetaをyてるように設定しました.

  7. 匿名 より:

    空白の記号が統一されておらず、特にMatrixの@を知っているせいで余計に困惑しました。可読性を高めるために◎に統一するか、␣にすべきかと。コピペで書き換えるほか、「2423」と入力後F5キーを押して変換候補を出す、「くうはく」からの変換を行うなどでできます。

    • hibikan より:

      >>可読性を高めるために◎に統一するか、␣にすべきかと。
      ご指摘ありがとうございます。半角スペースは␣にしました。

  8. 匿名 より:

    非常に参考になりました。ありがとうございます。
    ところでWordにてエルミート共役などに使用される†はコマンドにて出てくるのでしょうか。
    使用しているWordはMicrosoft365になります。