前回、手書きで書いた数式を画像やLaTeX形式に保存できるiPhoneアプリ「MyScript MathPad」という記事を書きました。今回は、その続編です。
iPhoneで書いた数式をLaTeX形式に出力してから、Mac側へ出力する具体的な手順を紹介します。キーとなるのは、Pastebotというクリップボード拡張アプリです。
一連の流れ
慣れると簡単なのですが、少々手順が複雑だと思うので、まずは一連の流れを記しておきます。
- MathPadで数式を書く
- 書いた数式をエクスポートしてコピーを選択する
- コピーした内容がiPhoneのPastebotに反映される
- 反映された内容を長押しすると、Macへペーストされる
それぞれのアプリの役割
MathPad
iPhoneの手書き数式アプリ。手書きで書いた数式が自動で綺麗に反映されます。アプリ内課金(500円)すれば、画像形式やLaTeX形式で出力できます。
Pastebot
iPhoneのクリップボードを拡張出来るアプリです。iPhone内でコピーした内容は、Pastebot内にストックされます。
現在、Pastebotは販売が終了しています。
Pastebot Sync
Pastebot Syncは、MacのPastebot機能拡張ツール(無料)です。
このツールを利用すれば、同じ通信環境下において、iPhoneのクリップボードをMacへ反映する事が出来ます。
iPhoneのPastebotで長押ししたクリップボードは、Macへペースト出来ます。
事前準備
事前に、iPhoneとMacでのPastebotを連携させておきます。その記事に関しては、以下の記事で書いたので、こちらをご覧ください。
ここからは、iPhoneとMacのPastebotが連携できた前提で説明します。
Macへ貼付ける内容をiPhoneのPastebotへ反映させる
▲MathPadで数式を作成したら、右上のマークをタップします(左)・そして、LaTeXを選択してから、右上のエクスポートを選択します(右)。
▲そして、コピーを選択すると(左)、Pastebotでは、コピーした内容が反映されています(右)。
iPhoneからMacへ貼付ける
▲Mac側(TeXエディタ側)の貼付けたい所にカーソルを合わせます。そして、
▲iPhoneのPastebotで、貼付けたい内容を長押しすると、
▲このように、Macへ貼付けられます。この状態でpdfとして出力すると、
▲TeXでのプレビューはこのようにきちんと出来ています。これは便利!
まとめ
iPhoneとMacを併用していれば、実際に書く時に
- iPhoneで数式を書いて
- Macへ貼り付け
という手順を踏んだ方が、Macだけで書くよりも楽なのかもしれません。今回は、このような手法があるという紹介をしてみました。
どちらの方が楽に書けるのかは、これから実際に書いてみないと分かりません。
ただ、
- MyScript MathPadの精度の良さがいいこと
- TeXの数式コマンドがわからなくてもいいこと
を考えると、この方法は結構魅力的なTeXでの執筆方法だと思います。
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