TeXでレポートを書くならTextExpanderを併用した方が良い理由を解説

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TeXでレポートを書く時のお話。

最近ようやくTeXでレポートを書くようにしました。(今まではWordでした。)

TeXの良い所としては、

  • 綺麗に書ける
  • 数式、図、表番号が自動的に入る

というのがあります。このため、論文執筆ではTeXを使うのが一般的なようです。

しかし、TeXには独自のコマンドが沢山あり、入力数が膨大なので、利用するには正直なところ壁があると感じました。

そこでTeXでの文書作成の負担を軽減するために利用しているアプリとしてTextExpanderというものがあります。このアプリは元々ブログを書くために入れていたアプリです。

TextExpanderは、「A」を入力したら、自動的に「B」が入力されるという入力補助アプリです。「A」と「B」は任意で登録できます。

TeXを使用するならば、絶対に入れておいた方がいいと思うアプリです。今回は、TextExpanderを使うとどのようにTeXを書きやすくなるかを紹介しようと思います。

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TextExpanderの基本動作確認

TeX-TextExpander
▲TextExpanderでは登録した項目をフォルダで管理できます。僕はTeX用にフォルダを1つ作成しています。

ここで具体的に例をあげて紹介しましょう。

「tten」と入力したら「¥cdot」と入力されるように登録してみます。 なお、「¥cdot」はTeXで「・」を表し、かけ算に相当するものです。

TextExpanderの基本的な登録例

tex-textexpander
▲新しい登録をする時にはNew Snippetを選択します。

tex-textexpander
▲下のAbbreviation(省略形)は先ほどの説明「A」に相当し、Contentは、先ほどの説明「B」に相当します。つまり、「tten」を入力すると、「¥cdot」が入力されるというわけです。

実際に動作を確認してみます。

tex-textexpander
▲任意のテキストエディタで「tten」と入力します。「tte」までは入力通りですが、その次のnを押すと、

tex-textexpander
▲自動で「¥cdot」が入力されました。スペースで変換する必要がないのがTextExpanderの便利な所です。

カーソル位置を指定できる

TextExpanderでは省略形を入力した後に登録文字が展開されますが、登録文字展開時のカーソル位置を指定する事が出来ます。

TeXを書いている時には欠かせない機能です。ではこちらも具体例を紹介します。

TeXでは方程式を書く時にはequation環境を使います。例えば三平方の定理「a^2+b^2=c^2」を書くとしたら、

¥begin{equation}
a ^{2}+b ^{2}=c ^{2}
¥end{equation}

と書きます。方程式を書く時に一々¥begin{equation}や¥end{equation}を打つのは面倒なのでもちろんTextExpanderに登録するべき文字列です。そこでカーソル位置指定が役に立ちます。

tex-textexpander
▲Abbreviationには「eequ」を登録し(Aに相当)、Content(Bに相当)には以下のコードを登録しています。

¥begin{equation}
%|
¥end{equation}

見慣れない文字列「%|」が登場してきました。この「%|」こそがカーソル位置指定のための文字列です。こうして登録すれば、文字展開時に、¥begin{equation}と¥end{equation}の間にカーソルが入るので、スムーズに方程式を書き始められます。

具体的な動作をスクリーンショットを交えて以下で解説します。

tex-textexpander
▲任意のテキストエディタで「eequ」と入力します。「eeq」までは入力通りですが、次の「u」を入力すると、

tex-textexpander
▲自動で登録文字が展開されました。ここで注目はカーソル位置です。真ん中に来ているので、スムーズに方程式を書き始められるという訳です。

上付き文字(下付き文字)のTips

レポートでは様々な文字が出てきますが、その中でも大量に使用するのが上付き文字や下付き文字です。

TeXではa^2、b_0はそれぞれ以下のように書きます。

a ^{2}
b _{0}

何が面倒かというと、「^」や「_」や「{}」です。記号類を入力するのが大変です。

そこで、例として上付き文字の登録例を紹介します。

登録している文字列を紹介します。

tex-textexpander
▲Abbreviationには「uue」を登録し(Aに相当)、Contentには「^{%|}」(Bに相当)と登録しました。先ほど紹介したカーソル位置指定を用いています。

この呼び出し方が少し特殊です。

「a^2」を入力する例で紹介します。

tex-textexpander
▲まずはaを入力し、その後スペースを1マス入れます。

tex-textexpander
▲そして、「uue」を入力します。「uu」までは入力通りですが、その次の「e」を入力すると、

tex-textexpander
▲「^{}」が展開されます。カーソル位置も「{」と「}」の間にあります。

tex-textexpander
▲あとは2を入れるだけですね。

aの後に1マススペースを入れた理由

aの後に続けて「uue」を入力してもスニペットは展開されません。そして、1マスのスペースを入れても、pdfでプレビューした時にスペースは反映されません。(TeXでのスペースは「¥○」(○はスペース)です。)

TeXとTextExpander事情が丁度うまくマッチしているので、上付き文字、下付き文字もへっちゃらです。

そんなこんなで三平方の定理を完成させておきます。

tex-TextExpander

そしてプレビューしたものが以下になります。

tex-TextExpander
▲スペースが反映されているという事はありません。

まとめ

かなり突っ込んだ所まで解説してみました。正直な所、TextExpanderなしでTeXで書いていくのは大変です。

レポートの書きやすさの順序は
TeX(TextExpanderあり)> Word >TeX(TextExpanderなし)
だと思います。

TextExpanderを利用して、TeXでの文字入力が少しでも負担が少しでも軽くなればと思います。

次回は、僕がTextExpanderに登録しているTeX用スニペット一覧を紹介します。

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